第六回研究例会 続木善夫氏講演「農業と食、健康を考える」開催報告
quinta-feira, 15 de outubro de 2009

去る9月17日、人文研主催研究例会の第六回が開催されました。「農業と食、健康を考える」と題して農業技師の続木善夫氏によるお話でした。

続木氏は日本の大学で農学部を出られ、1953年にブラジルへ移住されてから、コチア産業組合で営農指導員をされました。試験場などなく、まだ実務の経験もなかった続木氏は、独りで様々な試験等を行ない農薬を効果的に用いる方法を多くの農家に指導されたそうです。

ですが、転機が訪れました。続木氏が四十歳の時、農薬だけでは作物の病気や害虫を防ぎきれなくなっていたことに気付かれます。当時、続木氏自身、農薬の使用を指導しておられたものの、その毒性ゆえ野菜を食べずにおれら病気になられたそうです。そこで、有機栽培を始められることになります。そのころ、ブラジルで有機栽培を行なっている人は知られておらず、日本から有機農薬や技術を輸入し、独学ながら三年目には普通の野菜と同じものが出来るようになったそうです。

その後、有機栽培のブラジルにおける第一人者として、講習会を行なわれたり、全国の大学で講演などを行ない、有機栽培の普及に努めておられます。


サンパウロ人文科学研究所 Centro de Estudos Nipo-Brasileiros